卵子が老化するメカニズムや対策について 

公開:2024.05.13 更新:2024.05.13

年齢を重ねるにつれて妊娠しづらくなる原因の一つには、次第に卵子が老化していくことが挙げられます。

卵子が老化する要因は、加齢のほかにも複数あり、それらを理解し対策を講じることで、卵子の質が低下するスピードを抑えられる可能性があります。

そこで本記事では、卵子が老化するメカニズムや対策をまとめています。
妊娠するために、健康な卵子を保つことにご興味をお持ちの方は、参考にしてください。

卵子とは?

卵子とは、精子とともに、赤ちゃんのもととなる受精卵を作る細胞のことです。
精巣の中で精子を生産する男性とは異なり、女性は卵巣の中で卵子を作っているわけではありません。

卵巣には、卵子のもととなる原始卵胞があります。
女性は、一生分の原始卵胞をもった状態で生まれ、1回の生理周期で約1,000個消費し、その中で毎月1個排卵しています。
「卵子の数には限りがある」と言われるのは、このためです。

女性が初潮を迎えると、ホルモンバランスの変化によって、原始卵胞が活動を開始します。
この時点で育ち始めるのは、30万~50万個あるといわれる原始卵胞のうち、1日平均数十個、月にすると約1,000個といわれています。

排卵された卵子が受精能力を持っているのは非常に短い時間です。
その間に精子と結合し受精卵となり、無事に着床すれば妊娠となります。
受精しなければ、月経が起こり、また次の月に排卵を迎えます。

卵子は老化する?

卵子の数は年齢の経過とともに減少し、同時に質が劣化していきます。
これを「卵子の老化」といいます。

卵子が老化する原因は、閉経を迎える準備に入るためです。
35歳を目安にその準備が始まり、次第に卵巣機能が低下し、卵子のもととなる卵母細胞の数が減少していきます。

卵子が老化する詳細なメカニズムは解明されていませんが、すべての女性が避けられない生理現象であることは間違いありません。

【関連記事】
卵子の寿命はどのくらい?年齢との関係性は?
卵子の数が少ないとどのように影響が出るのか?

卵子が老化する原因

卵子が老化する主な原因は、加齢です。

卵子のもととなる卵母細胞は、出生時から排卵されるまでの間、休眠状態にあります。

年齢を重ねるごとに、排卵されていない卵母細胞の休眠状態が長くなるため、細胞質が老化し、卵母細胞を構成する染色体に異常が起こりやすくなります。
このように卵母細胞に異常が起こることが、卵子の老化を招く原因です。

ほかにも卵子を老化させる要因はたくさんあり、強いストレスや偏った食生活、喫煙、睡眠不足、痩せすぎ・太りすぎも、老化を加速させるといわれています。

卵子が老化することのリスク

卵子が老化することによって起こるリスクには、胎児の染色体異常があります。

染色体に異常が起こると、受精しにくくなったり、受精しても胚の分割や着床が起こりにくくなったりと、妊娠率の低下につながります。

また、無事に着床しても流産してしまう可能性があるため、子どもを授かりたい方にとって、卵子の老化は無視できない問題です。

【関連記事】
高齢出産に伴うリスクと対策方法を紹介
不妊症とは?男女別の原因と、治療の選択肢を紹介

卵子が老化しているサイン

卵子の質は、医学的に確認することができません。

ただし、卵子が老化すると次のような症状が見られるとされるため、卵子の質が低下していると判断する参考になるはずです。

卵子が老化しているサインとしては、

  • 月経周期が不規則になる

  • 月経の出血量が極端に少なくなる

  • ホルモンバランスが乱れる

  • 女性ホルモンの分泌量が減る

  • 受精しづらくなる(異常受精も含む)

  • 受精後の成長が止まる

  • のぼせやすくなる

女性の体は、35歳ごろから徐々に、閉経に向けた準備を始めるといわれています。
この準備が始まると、卵巣機能の低下に伴い、卵子が老化していきます。

【関連記事】卵巣年齢でわかることをご紹介

健康な卵子を保つために

少しでも卵子の老化を遅らせて健康な卵子を保つためには、卵子が老化する要因を取り除くことが不可欠です。

ストレスは卵子が老化する要因となるため、自分なりのストレス解消法をもつことで、良い影響をもたらします。
「バランスの良い食事を心がける」「十分な睡眠時間を確保する」「禁煙する」など、生活習慣を健康的なものに改めるのも効果的です。

また、痩せすぎや太りすぎも良くありません。
特に太り過ぎは「無排卵症」の原因にもなるため、健康を損なわない適切な体重を目指してください。

卵子提供とは

どうしてもご自身の卵子で妊娠することが難しい場合には、卵子提供という選択肢があります。
卵子提供とは、第三者である卵子ドナーから卵子の提供を受ける不妊治療のことです。

現在、日本では卵子提供を受けることができないため、エージェンシー経由で海外の病院を利用する方法が一般的です。

【関連記事】
卵子提供を受けるメリットとデメリット
海外で行うことができる不妊治療をご紹介

妊娠には健康な卵子が必要

本記事では、卵子が老化するメカニズムや対策を紹介しました。
妊娠するには健康な卵子が不可欠ですが、年齢を重ねるごとに次第に卵子の質は低下していきます。
卵子の老化によってご自身の卵子で妊娠するのが難しければ、卵子提供を受けることも選択肢のひとつです。

 ミラクル・エンジェルスでは、卵子提供をはじめ、さまざまな不妊治療をサポートしています。

「どうしても子どもを授かりたい」とお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

代理出産・卵子提供エージェントのミラクル・エンジェルスへご相談ください。

Previous
Previous

アメリカでの代理出産の費用は?

Next
Next

高齢出産に伴うリスクと対策方法を紹介